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ネットショップにまつわる5つの変化と変わらないこと

 

5年前にLINEで連絡を取り合うことが当たり前になると考えている人はどれほどいたでしょうか?
しかし、今では当たり前のサービスになっています。

このように、インターネットビジネスは、他の業界と比べて環境変化に富んでいます。

環境変化に富む理由としては

1.インターネットという仮想空間は物理的な制約がリアルと比べて遥かに少ない
移動も一瞬で、土地などの資産を購入する時の制限もないなど

2.サーバーなどのインフラコストが年々低下している
インフラコストの問題で実現できなかった技術が可能になったり、有料にしないと採算が合わなかったサービスが低価格や無料でも提供できるようになり、一気に広がる

などがあげられるでしょう。

環境変化をうまく自社ネットショップの成長に結びつけることは重要です。
しかし一方で、変化が本当の変化につながるのか?を見極めることも重要です。

そこで、この数年で起きた変化の事例と、変わらない不変なことをまとめてみたいと思います。

 

1.デバイスの変化

1-1.PCから携帯(ガラケー)への分散期

時期:2005年~2010年

ガラケーの拡大で伸びたネットショップの代表例としてあげられるのが夢展望かと思います。
夢展望は、2007年から2010年の短期間で売上8倍の急成長を遂げました。

 

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http://www.dreamv.co.jp/company/business.html

 

同時期のドコモのIR資料と照らし合わせると関連性が見て取れます。

「パケ・ホーダイの提供」と「iモードで検索サービスを利用できるようになった」ことによる、携帯でのインターネット利用ユーザーの拡大が飛躍の要因の一つになったのではないかと想像できます。

 

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https://www.nttdocomo.co.jp/corporate/ir/library/annual/fy2010/html/feature02/index.html

 

1-2.PC・ガラケーからスマホへの移行期

2012年~現在も過渡期

しかしながら、上図からもわかる通り、夢展望も好調を継続し続けることは困難でした。
動きが変化し始めたのは、2011年以降です。

スマホにデバイスが変化していった事です。

 

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http://bcnranking.jp/news/1402/140210_27316.html

 

ガラケーで伸びた会社でしたのでスマホへのシフトチェンジは行ったはずですが、伸び悩みを見せています。

  • ガラケーで一山当てた企業を参考に、多数の競合が同ジャンルに参入して競争が激しくなった。
  • スマホユーザーの拡大はガラ携とは違い、PC利用者からの移行も多く、PCユーザーの特性にスマホで対応できなかった。
  • 同時期に実店舗展開など多角化したため、スマホに注力しきれなかった。

などが要因として上げられそうです。

 

変化はチャンスですが一方でピンチにもなりえるという事です。
特に大きな変化が起きる時に、多角化して集中しきれないことで、逆に成長を鈍化させることにもなりえます。

変化の大きさを適性にとらえて、リソース配分を適性に行うことの重要性がわかる事象かと思います。

参考記事:スマートフォンネットショップのアクセスはこの2年で25%増し

 

2.SEO

2-1.ブラックハットSEO全盛期

時期:~2012年

「御社のサイトを●●のキーワードで1ページ目に入れます。入らなければお金はかかりません。」などといった営業トークで一世を風靡した成果報酬型のSEO対策サービス、一度は聞いたことあるのではないでしょうか?

成果報酬型のSEO対策サービスのほとんどは、検索エンジンの被リンクを評価するロジックの癖を活用した手法であり、お金を払い様々なサイトからリンクパワーを得て効果を上げていました。

確かに、●●のキーワードがキラーワードであれば効果抜群の時代もあったとは思います。
ただ、上位化しているサイトの質が悪いと、グーグルの検索に対する信頼性の低下にもつながってきますので、グーグルは不正に上位化させているサイトに対する制裁も強化してきました。

制裁の結果として、ブラックハットSEOによってスパムサイト扱いになったしまったネットショップは、検索エンジンのインデックスから削除されアクセスの急激な低下となったり、これまで積み上げてきたサイトのURLを変更しなければならないサイトも多数発生してしまいました。

参考記事:被リンクSEOの問題点。ブラックハットSEOは不動産ビジネス?

 

2-2.ブラックハットSEO衰退期

2012年~現在も過渡期

ブラックハットSEOに代わり注目を集めているのがコンテンツマーケティング(Content markething)です。

 

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実際、グーグルトレンドでも2013年以降明らかにトレンドになっているのが見て取れます。

コンテツマーケティングとは「検索ユーザー(ネットショップを利用するユーザー)に対してい有益な情報を提供していきましょう」という手法で、非常にまっとうで当たり前の手法です。

有益なサイトであれば信頼性も高まり、結果的に購入率も高まります。
また、ブラックハットSEOのようにお金を出している時だけ成果があるといったものではなく、集客基盤を積み上げていく施策になりますので、長期的にみれば費用対効果も上回る手法です。
SEO関連にまつわる環境変化は、これまでは有効は手法と考えられていたことが、有効でなくなる、または有害となり取り返しのつかない事態にもなってしまうリスクがあるわけです。

参考記事:今注目のコンテンツマーケティングとは何か?

 

3.インターネット広告

3-1.PPC広告成長期

時期:2000年~

2000年以降、テレビ、新聞、雑誌、ラジオなどのマス媒体の広告費が落ちていくなか、唯一伸び続けている広告費がインターネット広告です。

 

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特にインターネット広告成長の底上げを担ったのがPPC広告です。
(PPC広告とは、広告掲載にはコストがかからず、広告が実際にクリックされた回数分だけ費用が発生する、クリック課金型のインターネット広告で、PPCは「Pay Per Click(ペイ・パー・クリック)」の略)

 

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http://markezine.jp/article/detail/6414

 

PPC広告はリスティング広告とも言われ、インターネット広告の半分程度を占めています。

インターネット広告の成長に欠かせなかったのが、効果計測です。
PPC広告がクリック単位で費用が発生し、●クリックで購入が●件など、従来のメディアと比較して正確に計測でき、広告投下の適性値が把握しやすかったことが、急激な成長を実現しました。

従来のメディアと比較して、「圧倒的に成果もあり、コストを投下するメリットを広告主が感じた」から、ここまでインターネット広告が伸びたといえます。

 

3-2.RTB広告発展期

PPC広告では広告主は検索キーワードを購入することになるのですが、現在、検索される回数(供給)より、出稿したい企業(需要)が勝っている状況になっています。
また、小型のメディアサイト(ブログなども含め)の乱立が、これまで大手のポータルサイトから情報を得ていた人の流れを変えてきています。

この2つの背景から、RTB(Real Time Bidding)広告が現在発展してきています。

 

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http://marketing.itmedia.co.jp/mm/articles/1208/08/news093.html

 

RTBとは
RTBは、バナー広告の1インプレッションに対してリアルタイムにオークションを行う仕組みです。
1インプレッションに対して、多数の掲載希望者が都度入札を行い、最も高い入札者がインプレッションを勝ち取ります。RTBの普及により、広告枠はインプレッションごとに「だれが閲覧しているか」を考慮した上で取引されます。インプレッション単位で広告枠を売買することで、広告主は必要なインプレッションを効率よく買い付けし、メディアは広告収益向上の可能性を広げることができます。

 

インターネット広告の半分であるディスプレイ広告の内、25%を占めるまで発展してきており、注目から注力すべきに変わりつつある広告です。

なお、PPC広告、RTB広告ともに、運用型広告と言われ、そのトレンドも広告配信技術の進化にともない変化し続けています。

新しい広告手法を取り入れているのか、いないのかでは費用対効果が大きく変わる現状があります。
大手企業がインターネット広告に(広告の運用ノウハウのある)代理店を使うのは「支払うマージンよりも成果がでる」ためであり、このような考えたかには注目していくべきです。

 

4.ネットショップ構築サービス

4-1.お店を持つことが価値の時代

時期:~2013年

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http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0706/26/news093.html

 

上図は楽天への出店数の推移です。
現時点の楽天の店舗数は4万店舗ですので、2007年以降も同じような伸び率をキープし続けていたことが見てとれいます。

いわゆる、ネットショップをすれば儲かった時代で、「お店を持ちインターネットビジネスに参入することが価値」の時期でした。

 

4-2.お店を持つことが無価値の時代へ

時期:2013年~

しかし、2013年以降状況が変化しています。
特徴的なトピックスはヤフーネットショッピングの無料化でしょう。
また、同時期に無料でネットショップを構築できるサービスも複数リリースされてきました。

 

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短期間に店舗数が6倍以上となり、単純に考えても店舗間競争も6倍になったということです。
そんな熾烈な競争環境になった状態で楽天の店舗の伸びはどうなったのでしょうか?

 

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http://corp.rakuten.co.jp/investors/documents/results/

 

楽天は店舗数は微減、流通額は増加となっています。

つまり、この1年でネットショップビジネスにおける大切な部分は、構築からビジネスとして成立するためのマーケティングなど運営部分に変わってきていることが明白です。

もちろん、当社カゴラボの様に、個社ごとにカスタマイズしなければ実現できない機能を提供できるサービスは一定のニーズを保ち続けるとは思いますが、それ以外は低価格化に進むのは間違いないと思います。

国内最大手のECサービスの楽天が明確にシフトチェンジしている状況は注目すべきことだと感じます。

参考記事:出店料無料のヤフーショッピングの今

 

5.ソーシャルネットワーク

5-1.Facebookブーム

時期:2012年~

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http://smslab.jp/archives/4729.html

 

2012年以降で、注目をされはじめてきたのが、Facebookに代表させるソーシャルメディアです。
手軽で無料ではじめられることもあり、爆発的に利用者が増え、ビジネスユースとしても注目をあびてきました。

 

5-2.細分化されるSNSサービス

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http://gaiax-socialmedialab.jp/socialmedia/294

 

2012~2014年のこの短期間に沢山のSNSサービスがスタートし、衰退しています。
「これはくる!」と話題になったサービスの名前ってなんだっけ・・・と忘れられたサービスも、1つや2つあるのではないでしょうか?

話題になった瞬間に飛び乗ったSNSは、運用に費やした労力が無駄になったといえます。
SNSを活用するなら、世の中にしっかり浸透してきているのか?タイミングを見定めることが重要です。

また、どのようなニーズを叶えるために、そのSNSがあるのか?を理解する事です。
Facebook以外の多くのサービスは、Facebookには足りない小さなニーズを解決することを目的に生み出されています。
ユーザーのニーズとネットショップのニーズがマッチするサービスを選択して、SNSのユーザーに評価される運用の工夫が必要です。

 

5-3.SNS利用の注意点

個人的な見解にはなりますが・・・というのが前提で、ネットショップへのSNSの利用には疑心的です。

以下は、本サイトのアクセスがどこから来ているのか?流入元の状況を1年半前からさかのぼって示した図なのですが、参照トラフィックの増加は見られません。

 

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参照トラフィックの多くはSNS経由です。

SEOの検索トラフィックが増加しているのに対して増えていない、いわする集客基盤が積みあがっていないのが、疑心的になってしまうポイントです。

理由はSNSの特性になるのですが、利用者数が増えてシェアされる情報が増えても、1個人の消費できる情報には限りがあるということです。

 

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消費できない情報は、届かない情報になります。

利用者数がどんどん増えても、届かない情報ばかりになるのかな・・・(もちろんターゲティングなどの技術は上がるので一概にはいえませんが、ノウハウは追う必要あります)と感じるわけです。

ちなみに当社サイトの場合は、ファン数が一定レベルで増えていますので、流入量はキープできていますが、ファン数が増えていかないサイトに関しては、減っていくなどの状況も起きているかと思います。

 

まとめ

ネットショップにまつわる環境変化は今も尚動き続けています。
変化を常にキャッチアップすることが重要ですが、キャッチアップするばかりに注目していると足元をすくわれかねません。

そのためには、不変なことに注目していくことが大切です。

 

顧客を理解して、顧客のニーズに沿う

デバイスの変化は見る画面が変わっただけにとどまりません。
今までは、PCの前で椅子に座って見ていたのが、電車の移動途中でさくっと見るなど状況も変化してきています。

顧客があなたのネットショップを見ている状況をイメージして、顧客が今知りたい情報のニーズに沿うことは、今も昔もこれからも変わることはありません。

細かな各論を理解するより、顧客を理解して、顧客のニーズに沿う思考を追及するのは如何でしょうか?

 

積み上げることに注力

ネットショップを成長させるために、施策のボリュームを増やし続けることを選択しないことです。
足し算ではなく、掛け算が可能な施策に注力しましょう。

そのためには、集客基盤を拡大するのか?顧客基盤を拡大するのか?の2手に絞られると思います。

コンテンツマーケティングに代表される、有益なコンテンツをつくり続ける施策は、積立貯金のような集客基盤を得ることができるでしょう。

RFM分析に代表される購買データの分析などを活用したリピート率の高い顧客基盤つくりなども、積み上げる事ができる施策です。

参考記事:RFM分析(顧客セグメント)からのメルマガ配信で売上UP

 

専門家を身近にもつことの有益性

変化をキャッチアップすることは自社で行う必要はありません。
特に有効か、有効でないか、わかりかねる施策に対して、自社のリソースをかけるのは得策ではないでしょう。

そこで、専門家と自社で行う施策を分けていくことを提案したいと思います。

専門家を使う部分

  • 自社がノウハウを持っていない部分
  • トライ&エラーを許容しなければならない新しい施策

自社が行う部分

  • 有効性と汎用性が確認された、積み上げ可能な施策

 

この記事を書いた人

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