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辻正浩氏が明かすSEOの考え方【1】今後のGoogle、SEOの方向性

パンダアップデート、ペンギンアップデート、モバイルフレンドリーアップデートなど、Googleの検索アルゴリズムの変更が加速している昨今。

SEOに携わる人たちは”Googleの検索アルゴリズム変更”が今後どのような方向性に進むのか、
また、”SEOという技術手法”はいつまで必要とされるのか、などは非常に興味のあるところだと思います。

そこで今回は、SEOと言えば!の辻正浩氏
「SEOとGoogleは今後どのような方向性に進むのか?」
「SEOは今後も必要な技術なのか?」
など、なかなか聞けないようなことを明かしていただきました。2回に分けて皆様に共有させて頂きます。
アイキャッチ画像元「Google」

~辻正浩氏について~
株式会社so.la代表代表取締役
株式会社アイレップなどを経て独立され、現在はSEOコンサルタントとして日本有数のWebサービスや大規模サイトのSEOを手がけるSEOのスペシャリストです。
□辻正浩さんのプロフィールはこちら→http://webweb.jp/

激化したGoogleの予測出来ないアルゴリズム変更

辻正浩氏SEOインタビュー写真1

Googleの変化に対応することは何年も続けてきた仕事ですけど、ここ1~2年は本当に難しくなりました。今までとは全く違う規模で大規模なアルゴリズム変更が続いています。それを追うには今までのレベルとは全く違う規模の分析が必要ですので。

大きなアルゴリズム変更の多くは、小規模、中規模のWebサイトではほぼ流入に影響が無いことが多いはずです。しかし最近の動きについては一般的なWebサイト大きく影響をうけるものもありました。最近の動きでは”ローカル系”と”モバイル系”ですね。

Googleがやりたいことは「ユーザーに快適な検索体験を与える」ことですから、”ユーザーのためにサイトを作る”という軸さえブレなければ、アルゴリズムが変わっても大きな影響は受けなかったんですね。しかし、最近の”ローカル系”・”モバイル系”のアルゴリズム変更についてはそうは言えない部分がありました。

検索する場所によって検索結果が変わる”ローカル系”

まず”ローカル系”は、簡単に言うと検索する場所によって検索結果が変わることです。

わかりやすい例で言うと、「ラーメン」で検索するとします。すると、今いる地域のラーメン屋さんが表示されますよね。これがいわゆる”ローカル系”と言っているものです。

ラーメンの検索画像
「Google」 より

今のはラーメンというわかりやすい例でしたが、「弁護士」で調べてもローカライズされた検索結果になります。今いる場所が宮崎なので、「弁護士」と検索すると、1位はWikipediaですが、そのあとは宮崎の弁護士情報サイトが中心に出てきます。

ということは、「弁護士」というキーワードでも、一部サイト以外の検索順位が一気に落ちてしまうんですね。逆に、宮崎の弁護士関連のサイトでは今まで一切露出できなかった「弁護士」という非常に多く検索されるキーワードで集客できることになります。

このように、地域によって検索順位にかなりの差が出てくることになります。これがどのキーワードに適用されるのかはよくチェックしておかないといけません。

ECサイトを運営している場合では、多くの場合マイナスです。いままでは上位に全国対応のインターネット通販サイトが表示されていたキーワードで、各地域に限定されたリアルの店舗が表示される状況もいくつか確認できています。

対象となるキーワードも変化を続けていますので主要なキーワードの動向はチェックしておくべきでしょう。チェックの仕方としては定期的にブラウザの地域設定を変えて主要キーワードで確認する事が必要ですが、日常の検索でもこの変化に気づきやすいように注意しておくと変化が分かりやすいです。

例えば検索エンジンの地域設定を「札幌」や「沖縄」などの居住地と違う場所に設定して検索結果に違和感が出るようにしておくと、こういうケースでは地域優遇になる、などがわかりやすくなります。

普段住んでいる場所に設定しておくと、パーソナライズ(過去に閲覧したページが優遇されるアルゴリズム)などと混ざってわかりづらいですが、普段は行かない遠方に設定しておくとわかりやすいです。

今後大きく変わるであろう”モバイル系”

辻正浩氏SEO

次に”モバイル系”ですが、最近ですとモバイルフレンドリーアップデートが一般的なサイトも大きく影響を与えました。スマホ対応しているページをスマホ検索時に順位を上げるアルゴリズムですね。

これは、スマホ用サイトを適切に作っていれば問題が無いことですが、一部のサイトでは「ユーザーから見るとスマホで問題なく見られるもののGoogleから見るとモバイルフレンドリーではない」所や、予算や工数の都合上スマホ対応が極めて困難な所もあります。そういう場合には、かなり苦しい対応が必要になります。

ただ、今の状況で「ユーザー目線でサイトを作る」ことを考えるとスマホ対応は必要でしょうから、多くのサイトにとって大きな問題は無いでしょう。しかしモバイル関連で最近私が怖いと思っているのは”App Indexing“の影響です。

例えば、スマートフォンで「トマト レシピ」と検索すると、検索結果に”クックパッド”のアプリが表示されるんですね。今までだったらWebサイトだけが検索対象でしたが、このようにアプリも検索結果に表示されるようになっています。これが”App Indexing”による変化の一つです。

私はクックパッドのアプリをインストールしているので、検索結果でアプリをタップするとアプリが起動します。アプリをインストールしていない場合はインストールすることも可能です。

さらに”AppIndexing”の対応可否がスマホでの検索順位にも影響が出るという発表もされています。簡単に言うと「アプリを持っているか持っていないかで検索順位が変わる」という事です。現段階での影響はごくわずかで無視出来る程度です。しかし今後、Googleがアルゴリズムを調整することで、アプリを持ったWebサイトの方が大きく有利になるかもしれません。

ただ、どう考えてもアプリが必要ないWebサイトやサービスってあるじゃないですか。そういう所が検索のためにコストを投下してアプリを作るなんて馬鹿げています。

ユーザー観点では不要な部分ですけど、特定の方法でランキングが有利になる、というアルゴリズムが強化されてしまうと、SEOとしてはとてもやりづらいのです。

前にも言いました通り、基本的にGoogleは「ユーザーに快適な検索体験を与える」事に注力していますので、「ユーザーに必要が無いアプリを作る事でも検索結果で明らかに有利になる」可能性は低いだろうと思います。

しかし、Googleの考える快適さと現状での一般的な動きにズレが出る事があります。そのような状況はとても怖いですね。

今回のお話まとめ

担当したクライアントで、”日本で最も難しいキーワードの一つ、と言われているキーワードの検索順位を30位から1位に上げた”など、数多くの成功体験をお持ちの辻さん(代わりに失敗体験も多くおありとのことでした)。その辻さんでも、最近のGoogleの検索アルゴリズムの変更には苦しんでいるとのことでした。

次回は引き続き、辻正浩氏にお聞きした「SEOは今後も必要な技術なのか?」ということについてご紹介します。

(インタビュアー:山口琢磨・柳田直美、文:山口琢磨、写真:竹内貴誉詞)

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