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愛されたいなら愛すことから始めよう! 愛社員精神に満ちたアドウェイズ「愛社員課」の取り組み

“働き者”とは日本人の国民性の一つですが、ここ数年で業界を問わず、私生活よりも仕事を優先させてしまい、先々のライフプランを考える暇すらない“ワーカホリック”が増えていると言います。

そんな現状に鑑み、最近では政府が「ゆう活」を推進するなど、国を挙げて日本人の働き方改革に乗り出していますが、実は会社単位でも社員の目線に合わせた働きやすい環境づくりに取り組んでいる会社があるのをご存知でしょうか?

それが、東京・新宿区に本社を置くインターネット広告代理店・株式会社アドウェイズです。

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今回は同社が採用するユニークな福利厚生などについて、同社の働き方改革の旗振り役である人事戦略室室長兼“愛社員課”の西久保剛さま(写真中央)をはじめ、広報の遠藤由貴さま(写真右)、吉川直哉さま(写真左)にお話を伺いました。

結婚した自分、出産した自分がイメージできる職場に

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当社が設立したのは2001年のことですが、当初のメンバーは若い人ばかりで、結婚している社員自体がとても少ない会社でした。しかし、会社が徐々に大きくなり、年を重ねると同時に社員も年を取り、「結婚」や「出産」といったライフイベントを意識する社員が多くなってきたんです。

アドウェイズはもともと「一生ベンチャー企業」を宣言していますから、社内も常に仕事に前のめりの人間ばかり。

ただ、そうした環境ですと、どうしても「仕事と育児の両立は難しいかもしれない」「子どもが欲しいけれど、仕事の効率が落ちそうでなかなか一歩が踏み出せない」という悩みを持つ社員も少なくなく、結婚を意識した時点で会社を辞めてしまう人もいました。

そんな背景があり、社員一人ひとりのライフスタイルに沿った人事やサポートできる仕組みづくりを始めることにしたんです。

愛されたいなら、まずは自分が愛さないとはじまらない

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では、結婚や出産を機に会社を離れる人を減らすにはどうすればいいか? そんなことを社長の岡村をはじめとしたメンバーで考えた時に会話に出てきたのが、「愛社精神を持ってもらうことから始めるべきではないか」ということでした。

というのも、社員に「もっとこの会社で働きたい」「この会社が好きだ」と思ってもらえれば、会社を辞めるという選択肢を選ぶ人も少なくなるでしょうし、何より相談をしてきてくれる人が増えると思ったからです。

ただ、愛社精神というものは会社側が「愛社精神を持て!」と言って押し付けるものでは決してない。そこで「愛社精神を持ってもらいたいなら、まずは会社が社員のことを愛す“愛社員精神”を持たないとはじまらない」という意見が出て、14年の4月に誕生したのが「愛社員課」でした。

愛社員課は現在4人で活動をしています。最初にはじめたのが「ハッピーライス」という取り組みで、これは社員の奥さんやお子さんの誕生日にお米をプレゼントするという企画です。他にも、社内で野菜を配る「OFFICE DE YASAI」や、岡村自身が屋台に立って社員にカレーや牛丼の炊き出しをする「岡村屋」などを定期的に行っています。

家族の生の声を吸い上げるために誕生した新会社

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また課としての活動を進めていく中で、社員のお子さんや家族が会社に求めている生の声を吸い上げる必要性を感じました。元々「パパママコンシェルジュ」という制度が先に走っていて、社員に“カルテ”を渡して、「仕事と家庭」をテーマに困っていることをヒアリングしていたんです。

当社は全社員のうち7~8割が男性社員なのですが、なぜか男性社員は「最近、家族との時間取れてますか?」「何か困ってることはないですか?」と聞いても「いやいや、うちは大丈夫です」と答える人がほとんど。でも一方で女性社員に声をかけると「実は仕事との両立が大変で……」などなど、ビックリするほど悩みがたくさん出てくるんです。そんな状況から「これは社員のご家族に直接話を聞かないと、実態が分からないな」と。

そこで、社員の奥さんや旦那さん、ご両親、そしてお子さんがアドウェイズに何を求めているのかを知るために、社員の子どもを役員に置き、社員の奥さんや旦那さんに監査人として参画してもらう新会社「アドウェイズベイビー」を立ち上げました。

アドウェイズベイビーの主な活動は、年に2回行われる役員会です。これは、僕らが考えた新しい人事制度や活動内容を子どもたちや奥さんにプレゼンし、「賛成」してもらう会議なのですが、この後には「みらい会議」というものも開催しています。

みらい会議は愛社員課、そして岡村も出席して監査人たちからアドウェイズへの要望といった生の声を聴くために開かれるもので、ここで吸い上げた意見を今後の人事制度や愛社員課の活動に活かすんです。例をあげると「アドウェイズがどんな会社なのかわかりにくい」という要望を受けて、事業内容だけでなく文化や社風をまとめた「アドウェイズ新聞」の発行が決定しました。

ちなみに、子どもを役員にするという発想は、「なにこれ すげー こんなのはじめて」という社のスローガンがベースになっています。完全年功序列制で、入社条件は「さんせい」の言葉が口にできること。定年は満4歳までで、今年新しく社長が変わったんですよ(笑)

結婚、出産を機に会社を辞める人をゼロにしたい

こうした取り組みを通して実感していることは、実際に相談してきてくれる社員が多くなったということです。「自分も相談していいんだ」という空気感が少しずつ出てきているな、と。

相談内容は経済的な話から勤務時間の話など様々ですが、誰かに相談できることはやはり社員自身にとっても、安心感につながると思いますし、結婚や出産を前向きに考えることができるきっかけになると思います。

僕たちの目標は、結婚などと同時に会社を辞める人をゼロにするということです。そのためにも愛社員課としてできること、やらなければならないことはたくさんあると思いますが、社員一人ひとりのライフスタイル、ライフコースにあった働き方を提案していける会社にしたいですね。

インタビュー後記

一人ひとりの社員が、自分の満足のいく人生を送ってほしい――そんな社員思いなアドウェイズならではの取り組みの数々には、会社づくりのヒントになりそうなことがたくさんありそうです。

●株式会社アドウェイズ
株式会社アドウェイズは、アジア全域においてインターネット広告事業を展開している会社です。広告事業だけでなく、インターネットテクノロジーを駆使して、世の中から「なにこれ すげー こんなのはじめて」と言われるようなサービスやプロダクトを提供できる会社をめざしています。

005●株式会社アドウェイズベイビー
役員がすべてアドウェイズ社員の子供だけで構成される平均年齢3歳の会社です。
年に2回の役員会を通して、アドウェイズを「より働きやすく、より働きがいの
ある会社」にすることをミッションとして活動しています。

■資本金
818,100円(ハイハイ)
■発行株式数
8,181株(1株:100円)
■株主構成
株式会社アドウェイズ(保有比率100%)
■設立
2014年11月5日(イイコの日)
■代表取締役会長
大牟田 伸洋
■Official Site
http://adwaysbaby.net/

(インタビュアー・文:田代くるみ/ライター)

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