役員対談|役員かつ用務員のおじさん?社員のハッピーだけを考える、チーフハピネスオフィサー(CHO)をアラタナが新設した理由【後編】

対談記事(後編)

取締役CHOに就任してまもなく3ヶ月。たくさんのアラタナメンバーとふれあう中で見えてきたアラタナの今と、今後の課題、そして、山田氏が考えるCHOのあるべき姿とは?

前編記事はこちら

「毎日笑顔で生きていけるのが、ハピネスなんじゃないかな」

ー潤さんが考える「ハピネス」とは?

山田 毎日笑顔で生きていけるのがハピネスなんじゃないですかね。みんな不安や悩みを抱えてると思うんですけど、それも吹き飛ばせるぐらいの。それって人が助けてくれるんじゃないかなって思うんですよ。ITや機械があって便利な世の中だと思うんですけど、最終的には「人 対 人」がすべてを解決してハッピーになっていくんじゃないかなと思ってます。もちろん効率化の世界ではITや機械が重要なんでしょうけど。
人と人とで、コミュニケーションをとることでお互いの得意なところを認め合い、もし自分に足りないところがあったら、助けてもらい感謝する。そして自分の得意なところで恩返しをする。そういうサイクルがハピネスにつながる第一歩なのかなと思うんですよね。
潤さん後編

濵渦 会話が全てだと。

山田 あとは心くばりですかね。僕もどういうことがハピネスなのかまだちょっと考え中です。CHOに就任させてもらって、改めて自分でも考える良い機会になりました。人それぞれ価値観が違うなかで、人類皆平等のハピネスって何なんだろうと。

舩山 ハピネスって人それぞれですよね。人から見たらすごく羨ましいなって思う状況でも、本人には本人の苦しさがあったりハッピーじゃなかったりする。それってみんな窮屈な物事の考え方をしていて、自分のハッピーに気づかずに、隣の芝生を見て「青い!青い!」って言って、人と比較しがちなところって少なからずあるかなと思うんですけど、その辺はどう思いますか?

山田 めちゃくちゃありますよね。でもそれも、情報がいっぱいありすぎるからであって、そこまで情報を得なければ、隣の芝が青いことにも気づかないのにって思います。今はあまりにも簡単にいろんな情報が入りすぎちゃいますから。

カルチャーって自然にできるもの。まさに「鬼の洗濯板」

濵渦 僕がグループに入りたいって思った理由はZOZOBASEを訪れたときの感動もあるんですが、前澤さんに「なんかうちの会社によく似てるね」と言われたこともきっかけで。
ZOZOとアラタナをよく知る人からも「昔のZOZOに似てるね」って結構言われてたんですよね。

山田 本当に似てるんですよ。懐かしいって表現がいいのか悪いのかわかんないですけど。スタッフもいい人ばかりだし。

濵渦 だから潤さんが感じてるカルチャーって言葉に対する違和感は、もうすでにいい人たちがいて自然と出来あがってるものだからだろうなって僕は思ったんですよ。カルチャーカルチャー言うなよと(笑)

山田 うん、そうだね(笑)
例えば青島近辺の「鬼の洗濯板」も、つくろうと思って誰かがつくったわけじゃないですよね。でもそれが観光名所として成り立ってるんです。つくろうと思ってつくってるわけじゃないけど、周りから見ると素晴らしいってことで観光名所になっている。それと似てる気がするんですよね。

濵渦 カルチャーは鬼の洗濯板だと(笑)
鬼の洗濯岩(修正後)
鬼の洗濯板(宮崎市観光協会ページ) 

山田 誰かが手をかけてできたものではなく、自然とできるものなんじゃないかなと思います。
長年培った歴史とか、経験とか、にじみ出る人や物の味とか。それがカルチャーって言われてるものなのかなって思います。

ZOZOとアラタナの共通点は“地元愛”

舩山 僕が以前、在籍していた会社って、グループ会社がたくさんあったんですけど、同じグループなのに、それぞれの会社のカルチャーは結構違ってたんです。
だから、アラタナがZOZOのグループに入ることになったとき、資本関係もまったくないわけだし、場所も宮崎と千葉でまったく違うし、カルチャーやいろんなことが違うんだろうなぁって思ってたんです。
でも、いざグループ入りしてみたら、もともとまったく関係のない会社なのに、びっくりするくらいカルチャーとか雰囲気とかが似てるんですよね。ZOZOの人たちが本当にいい人ばかりで、僕らをあたたかく迎え入れてくれたから、そう感じたんだと思いますが、いろんな話がスムースに通じることにもびっくりしましたし、すごく衝撃でした。

濵渦 なんか、ZOZOとアラタナに共通してるのって地元愛だなって思ってて、ZOZOは千葉、アラタナは宮崎。地元愛が「いい人が集まる」ってところにつながってる気もしてるんですよね。仕事の効率だけを考えたら、ZOZOは東京にオフィスを構えているほうよかったはずじゃないですか。
でも、ZOZOは千葉にこだわって、今度、西千葉にも新たに拠点ができる(※ZOZOプレスリリース)。でもそんなところがやっぱりZOZOのよさなのかなってちょっと感じることがあって。
今、個人的にやってる「青島プロジェクト(※青島ビーチヴィレッジを2020年にオープン予定)」についても、ひょっとしたら「なんでやるの?」って周囲から思われてるかもしれないけど、今は東京のオフィスにいることが多い僕にしてみると、もともと大事にしていた地元愛みたいなものを、みんなに感じてもらえるいい機会だなって思って、僕はそれに、地元に対して最近何もできてないなって思っていたときに、青島の話があったすぐ手を上げてすぐ舩山さんに電話して巻き込んだんです(笑)
地元愛みたいなものが、いい人をつくることにつながってると思います。

山田 宮崎は本当にいいところ。こんないいところがあったんだなって。うちは両親も一緒に連れて来ました。最初は不安だったと思うんですよね。長年ずっと生活しているところから知らない土地に行くことって。でも、今となってはすごく喜んでいて、ご飯もおいしいし、気温も暖かいし、人も優しい。宮崎での生活を楽しんでます。
サーフィンを抜いたとしても、魅力的ですよ。
僕はサーフィン抜けないけど(笑)

ZOZO前澤社長は「昔から何も変わらないピュアな人」

舩山 潤さんと濱渦くんのいわゆる共通の知り合いというか、大きく介在してる人物って前澤さんだと思うんですが、潤さんから見た前澤さんってどういうふうに見えてるんですか?

山田 最近はメディアで見ることも多いから、その印象のほうが強くなっちゃうかもだけど、別に昔と何にも変わらないですし、相変わらずピュアですよ。

舩山 みんな、きれいごとだと思ってるかもしれませんが、前澤さんって本気で「世界平和を実現したい」って思ってますよね。

山田 本当に思ってると思います。

舩山 ハピネスって何かを追求していったら世界平和だと思うんですよね、つまるところ。僕にとってのハピネスって、普通にサーフィンができる平和な日常がハピネスそのものなんですよ。仲間たちといっしょに海に入って、ハッピーな瞬間を味わうたびに、戦争がこの世からなくなって、みんながこのハッピーな気持ちになれればいいのにって本当に思いますし。
前澤さんが「世界平和を実現したい」って思ってることに対して、いつくらいからか、この人本気で願ってるんだなと思い始めたんですよね。もともと、潤さんも前澤さんも音楽をやっていて、世界平和とか本気で思ってて、それがたぶんイコールハピネスで、本当にピュアにそう思ってるんだろうなって。
濵渦くんはハピネスってどう考えてますか?
舩山さん2

濵渦 僕は一度、アラタナの社長を辞めて会長職に就いて、結構自由になったタイミングがあって、「幸せだ!」って感じるかなーと思っていたら、全然そんなことなかったんです。時間もそれなりにあってミッションがないって、こんなにつまらないことなんだなって、そのとき気づいたんですよね。
やっぱり情熱がある人といっしょに働くことが楽しいと思ったし、今はめちゃめちゃプレッシャーもあるけど、今が一番楽しいし、一番幸せですね。程良いストレスがあって、何なら借金があるくらいのほうが楽しいのかもなって思いましたね(笑)

舩山 濱渦くんの考え方って、会長だった2年間でかなり変わったなと思ってて、それはストレスのありなしも関係あるかもしれないけど、たぶん前澤さんと接する中で考え方が結構変わったのかなと。

濵渦 グループに入って苦しかったことももちろんあるんですけど、前澤さんと出会って、自分の目線が上がったことで、もっと世の中にいい影響のあることを事業としてやっていきたいなと思うようになりました。前澤さんと出会っていなかったら青島のプロジェクトもやろうと思わなかったし、上場して、いい車買って、いい家買って、世界中を旅して、それで終わってたはず。でもやっぱり世の中に何か残せるような仕事が一緒にできるなって思って仕事してるほうが楽しいと思うんですよね。なんか潤さんも逃げられなかったって言ってたけど、熱い人と仕事したかったって話もしてくれたじゃないですか。

山田 うんうん。できるだけポジティブな考え方だったり、上昇志向がある人といっしょにやりたいなとは常日頃から思ってるし、自分もそうでありたいなと思ってます。
濱渦くんも、上をずっと見てる人だから、常に何か物足りないって考えてるんだろうなって思っています。

濵渦 やっぱりね、そうありたいなと思いましたね、この何年かで。いい時間だったと思うんですよ、あんまり自分に明確なミッションがない、会長だった2年間も。今のほうが楽しいと思えるのはその2年間があったからこそだと思いますし、もったいなかったなとたまに思うこともありますけど、やっぱり一生懸命何かをやるっていうのは本当に幸せなことですよね。

山田 グループ間の横のつながりはどうなんですか?

濵渦 関係性は圧倒的にいいですね。それはやっぱり前澤さんとグループ各代表のコミュニケーションがあるからだなと。仕事上のやり取りは当然日々やっているわけですが、定期的に会ってお酒を酌み交わして、自分たちの目線を上げていくってことをやってます。そこの信頼関係が一番大事だなって思いますし、グループ会社の社長達には本当に感謝しています。
アラタナ内でもそういう信頼関係を築いていく上で、誰かに感謝したり、されたりっていう会話がすごく大事だと思うんです。

山田 でもGD&39(※注1)は、すごくいいと思います。恥ずかしくて言えなかったりするのに、みんなきちんと「ありがとう」を日々仲間に伝えていて。なかなかできないことなのかなと。
※注1 グッド&サンキュー。Slackと連動したツールを使用して、メンバーがお互いに感謝を伝え合う取り組み。すべてのやりとりを全員が見ることができる。

gd_and_39_logo

gd_and_39

濵渦 GD&39自体は昔から、自然とあったんですよね、それがカルチャーなのかもしれないけど。気がついたら朝会で、みんなで誰かに感謝を伝え合うっていうことを創業して1、2年目からやってたんです。それが今は、フレックスタイム制を導入して、出勤時間もバラバラになってきたので、ツールでやりとりするようになってますけど、伝える手段が変わっただけで「ありがとう」を伝える文化はアラタナに昔からあったなって。

山田 ZOZOでいう挨拶、アラタナでいうGD&39が挨拶っていうことですね。いや〜素晴らしいと思います。

「用務員のおじさん的な存在、それで僕はハッピーなんです」

舩山 反対に、潤さんがアラタナで「ここはちょっと気になるな」って思ったことはありますか?

山田 観葉植物が枯れてるのはちょっと残念かな(笑)最近は出社したら枯れた葉っぱをとって水をあげたり、少し日光に当てたりして復活させようと思って手をかけてます。
僕が単純に植物好きなので、そう思うのかもしれないんですけど、やっぱり「気」のいいところに置いてあげたり、手をかけてあげるとぐんぐん成長するんですよ。反面、目を離すとすぐ枯れてしまう。
それって人にも同じことが言えるのかなって。
自分の事に精一杯で、周りに目を向けられなくなると、スタッフの異変や状況の変化に気づけず、トラブルが起こる可能性が高くなる。

濵渦 それってなんか用務員のおじさん的な感じじゃないですか。植物を復活させて、みんなの意見を聞いて(笑)

山田 それでいいと思ってるんですよね(笑)それで僕はハッピーなんです。
だって枯れた植物を見るのと、生き生きしている植物を見るのでは、やっぱり生き生きしてる植物を見るほうがいいですよね?もし植物に元気がなかったら元気にしてあげないたいなーとか、水をあげて太陽に当てたら復活するかなーとか何か工夫するじゃないですか。人に対しても同じことが言えるのかなと。だから植物と人ってすごい似てると思うんですよ。
3ショット(潤さんメイン)

舩山 僕もグリーンがすごく気になるんです。「あれ枯れちゃってるから捨てといてね」とかメンバーに言ってるんですけど、潤さんがすごいなと思うのは、それを自分でやるんですよね。自分で水あげたりとか、メンバーへの挨拶も潤さんは帰るときにオフィスの真ん中の道を通って、ひとりひとりに「お疲れさまです」って言いながら帰っていくんですよ。
そういうところは純粋にすごいなと思いますよね。自ら実践するってこういうことだよなって。

山田 仕事以外は自分でやりたい。でも、仕事は人に任せたい(笑)

濵渦 じゃあそんな感じですかね、CHOの役割としては(笑)
3ショット(正面)

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